あるるる~と。

娯楽感想備忘録

『ヴィンセントが教えてくれたこと』2014年102分制作国アメリカ

~あらすじ~

酒とギャンブルに溺れる孤独な駄目親父ヴィンセント。
ある日、隣の家に引っ越してきた少年の放課後の面倒を見るようになって……。


※以下ネタバレアリ


~感想~

笑えるしあったかいしで良い映画だった。
良い人たち揃いの物語はやっぱり、じんわりするというかうれしい気持ちになれたりしていいよね。
助け合いだな。
一人バーで飲んでるところから始まったけど、
ラストではみんな家族みたいになってて赤子も増えてなんか、団らんしててよかったな。良い終わり方だった。
孤独のように見えるヴィンセントで、実際最愛の妻の事も色々あったし孤独ではあったかと思うんだけど、
でも繋がってる人間たちも確かに一応存在してて。脳卒中で倒れた時、色々気にかけて面倒見てくれる他人がいて、凄く、良い事だなあと思った。
どんな形でも、人と関わることって、やっぱり大切なんだろうね。

聖人の表彰シーンとか本当よかったね。その前ぐらいで、一度ヴィンセントと少年が断絶というか、距離が開いちゃいそうになったところで、少年色々調べてたりして、なんか楽しかったな~。妊婦も、嘘ついてヴィンセントつれてきてくれるし、良かった。
人間は本当に、一側面だけでは測れないよねと思う。
少年は本当、色々冷静というか、とても聡い子で良い子だったなあ。よく懐いてたな。ネコ真っ白で綺麗だったな。


バプテスト?とかやっぱり知らない単語がまた出てきて、
やっぱりクラス内で宗教違うのとかって一般的なんだな~って。先日観た映画に引き続き、日本と海外の違いを感じた。名前?呼ばれ方の感じ方とか。

昔の人?
あの世の人、最年長。
笑った、上手い。

玄関扉面白かったな。のぞき窓だけじゃなく、かなりたくさん開く、蚊帳や網戸みたいになってて。

草無いのに芝刈り機かけて、土刈りして凄い土煙立ててたの笑ったw

頭の怪我のガーゼや絆創膏、ちゃんと移り変わってて細かいな~~と感心した。

子供らの喧嘩ちゃんと両成敗だったのよかったな。安心した。
仲良しになる展開も、王道うれしい。


いいかよく聞け、
しっかり生きろ、
俺をマネるな、
ロクでもない人生。

凄く切ないシーンだよね。奥さんの死に目にも会えなくて……、お葬式すら……。
でも、少年はただの飲んだくれ説を否定してた、でも。
自分で、自分のことをそう言ってしまうのやっぱりとても悲しいことだなと思う。
でも、少年に自分のようになるなって言うのは、自分が辛いからこそだし、やっぱそれは優しさからだよね。
ただ、このあとの表彰式で聖人として発表されて、きっとどこか報われたというか救われたかなって。
偏見なしに見てくれる目があってよかったよね。お互い良い出会いだったね、と思う。


歌うエンドロール雰囲気出てて洒落ててよかた。
曲自体の声とヴィンセントの声と重なって、曲を聴きながら適当に気持ちよく歌ってる感じがリアルで、よかったなあ。水ビシャビシャ。
赤子がいるからか外でタバコ吸ってたり、変化えらい。


人と繋がること、
人を一側面だけで評価せず自分の思う本質を見ること、
そういうことの大切さを感じる映画だった。
ヴィンセント、マジ本当ダメ過ぎるしサイアク~なんだけど、奥さんの事愛してるし周囲の人間に対しての面倒見も良いし、優しかったよね。彼は良い人よ、本当だね。
これからもみんな、交流が続いていくといいな。

ヴィンセントのハチャメチャさが、少年と上手い事ハマってて、面白かったなと思う。明らかに悪影響wという感じの場所や人と関わらせてるけど、少年とそれらのそのアンバランス感が面白いし、それらに対しての少年の目線がなかなか子供らしい冷静さで効いてた。
やることなすことおいおいwなんだけど、でも、その行動理由は善からきてる(誰かを傷つけようとはしてない)ので、楽しく見られるし。(ワガママではあっても、害をなそうという気持ちはないから。)
奥さんと居る時は、普段と全然違って、そういう二面性というか、ちゃんと誰かを愛し大切にできる人の安心感みたいなものも感じたかも。ギャップあったね。
素直な人間ばかりなので、素直さ特有の気持ちよさみたいなのもあったな。素直というか、全然遠慮がないの、ずばずばずかずか。大切にしたい!みたいな関係じゃないってのもあるかもだったけどさー。でも、素直で一緒にいられるっていい事だよ。

良かった。