あるるる~と。

娯楽感想備忘録

『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』2017年90分制作国日本

~あらすじ~

同タイトル作品のアニメ化作品。


※以下ネタバレアリ


~感想~

前半は、結構そのまんま!原作をシャフトアニメにしました!といった感じだった。
後半はかなりオリジナル展開多し。
当時結構話題?になっていたというかどこに行っても主題歌が流されていたような印象。


構図や、浴衣の柄や私服など、結構原作再現されてた。
印象的な、プールの寝転び構図や第1リープ直前はともかく、
何故か怪我手当の病室ゴルフシーンがしっかり再現されてたのはウケた。

変更点として大きいのは、タイムリープ箇所が増えて、かなり壮大な内容になってた事かな~。
謎の石?パワー(もしも玉)という、不思議が起きる説明装置が追加されてた。ifフィラメント。風車推し。
原作は、各選択肢の世界は、夢の世界等だと確定的な感じでは無いんだけど、アニメ版は明らかに夢のようなおかしな世界になってた。(色鉛筆?のようなエフェクトや、謎のお城シーンとか、謎のドーム?空間とか……、ビックリした。)(変な花火とかね。)
ほかは、色々どうでもいい様なところも変更されてた。
クラスメイトの好きな人が変更されていたのはなんか、嫌だったなあ~。それぞれ先生とかセーラームーンとか言うのがキャラにあってたり、それで茶々入れてたんだ~って感じだったのにね。(今作中であの子がなずな好きな説明無いし、眼鏡の先生も同じ。)
小さなところではアリがトンボになってたりだとか、コレは演出上かな?俯瞰カメラワークが入ったし(でもアリと違ってトンボは無茶がある気がする……)。
先生の彼氏も、原作では確か学校の先生じゃなかったよね。謎に巨乳強調なキャラになってるし……、おっぱいや性を想起させるシーン多くない?
個人的には、写真を星座早見表に隠しているシーンが、ただのアルバム写真になっていて残念だった。
なずながプール競争参加したりもしてた。アレはスカート姿で待ってる清楚な感じ+無茶ぶりをいきなりしてくる感じが良いと思ってたけど、スク水姿を出したい+一応無茶ぶりの伏線?的な改変点なのかな。ノリミチがミス(怪我)する理由というか。
又、原作では、なずなの誘い態度はどちらが相手でもほぼ同じだったけど、アニメ版では明らかにノリミチ相手の方が嬉しそうに誘っていたりした。
全体的に、色々説得力?を増そう、分かり易くしようという方針の変更なのかな~と感じたかな。
でもそれにしては終わり方が唐突な様な……、まあ原作でも唐突には終わるんだけど、今作は数日後ノリミチまで居ないで終わるのは、結構謎が残り過ぎるような気がする。
そして、やっぱり登場人物の年齢が上がっている?事によって、親友の行動とか、他色々、なんかムリがあるよなあ…って感じになっていたと思う。男友達優先させたり、花火観に行ったり、駆け落ちと心中がごっちゃになっていたり、しないだろ……という。
もしも(茂下)駅…。

あとは、校舎がめっちゃ豪華で円形校舎で、だから机も変な置き方で、謎のシャフト御家芸感があった(絶対校舎豪華になるよね)。シャフ度もあります。
水CGがなんか新鮮で綺麗だった。ホースやスプリンクラー等。
何故か家で遊んでるゲームが、『キラキラスターナイトDX』でニッチだなあと。(キャラ設定的にも結構おかしいと思うのだが、今+ドットゲーを出したかったのかな?)
着替えも、実写は本当に少し背伸びした大人びた格好をするけど、白ワンピースは真逆かなあ(大人っぽさを求めて選択するかな?)と思う。ヲタク好きのする、ザ!に寄り過ぎているというか……。
結構各シーンが、前後してパズルのように組み替えられて使われたりしてたなあ。(立ちションシーンが地味に出たり、好きな人叫びとか)
あと、原作のそのままずぶずぶプール入っていくのがいいと思うけど、結構脱ぎつつ海入っていくのもちょっとなーだった。自分でも、向こう見ず過ぎる行動だとわかりつつ…やばいよやばいよ…って雰囲気出てるのが、いたずらっ子ぽいというかおかしくて可愛かったけどなー。

居なくなることを知らないまま夏休み明け会う約束交わすのが切なくて良いのに、アニメ版だと居なくなること察してるしなあ。
なんなら、次会うが、二学期から世界に変更されてる。壮大や……。ファンタジー

可能性のかけら……(ちょっとひぐらし想起しちゃうね)
うつり方がちょっとダサいなって思った。カケラの中心にまるっぽく出るって…ご都合フィクション感。
でも、それぞれにそれぞれの可能性があったって改変は成程で良かったかな~と思う。(親友がなずなとお祭り行ってたパターンが描かれてた)

海電車は千と千尋思い出すよね。
あとなんか、なずなが結構出てたね。草のなずな。原作だと別に登場しないっぽいけど……、単に名前なだけで。
何でも象徴っぽくなるのは、アニメだなって感じ。
花火が、世界がおかしいことの確認装置みたいになってるのも、出てくるものすべてが人為的に作られてるアニメ感あふれる演出だな…と思った。全部に意味があるのが、なんか逆に……全部をフィクションにしてたかなぁ。

花火師が現役設定になってた時、なんでやって思ったけど、もしも玉打ち上げの為だったのだな~……となった。が、
最後のアレを、そんなどうでもいいモブおっさんがやって良いのか……?
重要なことの様な。まあ、ああいう風に打ち上げて~カケラ降って~~って展開をさせるのなら仕方がないかなとは思うんだけど。
もしも玉急にデカくなっていたようにも思うし、なんだかなあ。ご都合感が……。
完全二人きりの世界に迷い込んだわけじゃなかったのか。色々ヤバい状態の世界になってたのに、酔っ払いはともかく他はパニくらんかったの?

映像も映像で、結構作画が崩れてる部分が多いというか、
傷物語と比べてしまうと、ここまで崩れてるシーン多いような会社だったっけ?って感じがする。
なんだかな。


全体的に、改変部分のご都合主義感が強くて、なんだかな~~……という印象が残ったなと思う。
年齢引き上げで内容に無理があったり、トンボや、もしも玉の謎さとか他にも色々……。作り物感が強すぎるような気がした。
原作の小さな話感が薄れて、かなり壮大な感じになってたのもちょっと、うーん。派手にした結果薄味になったような……。
語らないなら語らないで良いのかもしれない。
今どきの映画映えさせようとして、要素が増えた結果、色々雑味が増えたような印象が残った気がする。

原作そのまま過ぎても、ただアニメ化しただけになってしまうんだろうけど、
完成してるものを、改変させるって、よっぽどじゃないと何かムリが生じるから、やっぱ難しいな~と思った。
元がかなりシンプルな話だから、変えて尺も増やすとなると、色々くっつける必要が出てきてゴテゴテし過ぎてしまうのかなぁ。
個人的には、星座早見と、クラスメイトらの好きな人変更がショックでした。特に好きな人変更……。
小学生頃特有の微妙な男子女子の心理、みたいなものが原作では結構色濃く出ていたと思うので、年齢が少し引き上げられてズレるだけでかなり違和感出てしまうなーーと思った。
もしも玉の登場が逆に謎を増させてる様な気もするし、うーーん、難しいね。

なんだかなでした。
でも原作みてると、あっココ!って感じで、ピースを発見する楽しさがあって良かったと思う。
観るなら、両方観よう。